グリストラップは、法律や保健所より「定期的に適切な方法で清掃すること」が定められています。
では、グリストラップを清掃せずに放置するとどうなるか?を改めて検証してみましょう。
最初はただの水と廃油が溜まった槽でも、放置するとスカム(油脂汚泥)となり、悪臭や害虫、そして排水管の詰まりの原因となります。
ここまできたら清掃や衛生管理に大きな手間と費用がかかってしまうのです。
発生する主な害虫 | |
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ゴキブリ | 空調設備や厨房設備裏など、あたたかく湿気のある場所を好みます。フンや死骸が食品に混入する可能性があります。 |
チョウバエ | 主に汚水槽や排水槽から発生します。グリストラップのスカムの中で有機物をエサにし、羽化します。 |
蚊 | 植木鉢などの水たまりが発生源となりますが、同様に排水槽も発生源となることがあります。 |
ネズミ | 下水管や土中で生息し、食物を求めて厨房に侵入します。スカムが直接エサとなることはあまりありませんが、不衛生な環境を好んで繁殖します。 |
発生する主な病原菌 | |
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コレラ菌 | 人以外に感染しない菌で感染、繁殖すると下痢やおう吐を引き起こします。 |
赤痢菌 | 感染力の強い菌で少量でも感染します。手や指、食品が汚染される可能性もあります。発熱、大腸炎、下痢、おう吐を引き起こします。 |
ペスト菌 | ネズミを中心として感染、伝染します。潜伏期間もあり、死亡率が高いため、速やかな対処が必要となります。 |
O157 | 熱以外に強く感染力が高いです。下痢や腹痛を引き起こします。 |
レジオネラ菌 | 健康な成人は接触しても発症することは少ないが、レジオネラ肺炎などを発症した場合は適切に治療を行わないと死亡することも。 |
ノロウイルス | 急性腸炎を引き起こし下痢、おう吐が主な症状となります。消毒液の耐性があるので、集団感染に至る場合もある。 |