グリストラップ清掃には、さまざまな種類があります。洗浄剤などを入れて分解洗浄するタイプ、物理的にスカム(油脂汚泥)を汲み取るバキュームタイプなどが主流となっています。
しかし、現状のグリストラップ清掃工法でお客様が満足されているケースはそう多くありません。
現在の工法は「安いけれど排水管洗浄効果が低い」「効果はあるが水質汚染のリスクが高い」など一長一短となっています。
グリピカがご提案する廃液利用型石けん化衛生工法「グリピカ」は
という、バランスとコストパフォーマンスに優れた工法です。
産業廃棄物処理者の管理会社としてスカム、スラッジの清掃業務に携わってきた当社ならではの比較分析をご覧ください。
項目 | グリピカ (石けん化衛生工法) |
バキューム汲み取り | バクテリア方式 (バイオ方式) |
オゾン方式 | ||||
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工法の特徴 | 廃油を石けん水に変えて清掃 | 移動式バキュームカーで廃油を汲み取り | 槽内にバクテリア(微生物)を投入して廃油を生物化学的に処理 | 槽内に装置を稼働させてオゾンを発生させ槽内を殺菌 | ||||
衛生面 (悪臭、害虫忌避、厨房の 衛生管理) ※害虫とはゴキブリ、チョウバエなど) |
○ | 石けん水でブラッシング洗浄するため、仕切板、壁面の油脂・黒カビなどの汚れが落ちやすい。また、石けん水を槽内に貯留させるので廃油が付着しづらくなる。定期清掃すれば悪臭、害虫の発生を防げる | × | 汲み取って水で洗浄するだけなので、仕切板、壁面の汚れがあまり落ちない。槽内および配管は清掃しないため害虫の温床になる | △ | バクテリアが流出したり、働きが弱くなったりすると槽内に汚れが発生する。悪臭は除去できず、害虫も発生する。油脂や汚泥の分解は困難 | △ | オゾン濃度管理ができれば悪臭は出ない。オゾン自体の悪臭は濃度により発生する。害虫は駆除できる。殺菌力はある |
環境貢献 (河川、海の自然環境への影響) |
○ | 廃油が排水途中で油と水に分離せず石けん水として河川、海に流れるため自然生態維持に貢献できる。廃油は脂肪酸に分解され、河川、海に流出しても魚、微生物の餌となるため自然環境を保全できる | × | 配管にこびりついた油脂は汲み取っただけでは除去できない。結果的に、大雨などの原因で下水管内の油脂が河川、海に流れ、自然環境の破壊につながる | × | 廃油が排水管から下水管に流出する危険性が高い。結果的に排水管、下水管の閉塞を生じさせる | ○ | 特に下水道管や河川、海などの環境に悪影響を与えることはない |
効果の持続性 | △ | 槽内の石けん水の効果は10日前後。1ヶ月に二度の施工が理想的。ただし、一度の清掃でも、油脂が槽内に付着しづらくなるため次回の清掃負担が軽くなる | × | 槽内はバキュームで汲み取るだけあるため一時的には綺麗になるが、新たな廃油が厨房から流れ込むのですぐに槽内が汚れる | × | 微生物は保管・取り扱いが不便なうえに槽内の水で流出しやすい。漂泊剤や消毒剤に弱く、バクテリアが働かなくなる。エアレーションを併用すれば効果の持続は期待できるが、槽が小さい場合は微生物が流出して効果が出ない | ○ | オゾン濃度管理がきちんとできれば効果は持続する。エアレーションを併用すれば効果は持続する |
配管閉塞 | ○ | 石けん水を排水管に流すので油脂が付着しづらくなる。付着している油脂は徐々に除去できる | × | 水のみで洗浄(高圧洗浄)しても排水管の油脂の除去は困難 | △ | 微生物の効果がなくなると、廃油が排水管に流出して閉塞する | △ | 油脂を酸化分解するのでオゾンの適正管理を持続できれば、それなりに配管閉塞除去効果はある |
人体への影響 および周辺機器への影響 |
○ | 油と石けん化剤を混合することにより石けん水が生成される。石けん水は脂肪酸であり水生生物の餌になるほどであるため、人体に悪影響はない。また、周辺機器に悪影響を与えることもない | ○ | 特に薬品などを使用せず汲み取るだけであるため人体および周辺機器に悪影響を与えることはない | ○ | 微生物(バクテリア)を水中で繁殖させ油脂を水と炭酸ガスに分解する。微生物は特に人体および周辺機器に悪影響を与えない | × | 害虫駆除には効果があるが、オゾン濃度によっては人体の健康面で安全性に問題がある。また、周辺機器を酸化させる危険性がある |
初期設備投資 | ○ | なし | ○ | なし | 若干高額。 30万~ |
高額。 100万円~ |
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施工費用 | ○ | 安価。 2万円~(槽の容量によって異なる)。収集運搬、処理場でのコスト負担がない。石けん水にしてそのまま排水管~下水管に排水できるため、マニフェスト不要 |
△ | 高額。 3万~(槽内の容量によって異なる)。収集運搬、処理場でのコスト負担があり、マニフェストが必要 |
○ | 安価。 ランニング費用は12,000円~(1ヶ月)。槽の大きさにより異なる。マニフェストは不要 |
○ | ランニング費用は安価。2,000円~(1ヶ月)。マニフェストは不要 |
※施工金額は200リットル(1回)を基準としています
※バイオ方式とオゾン方式の組み合わせなど、さまざまな工法・装置が存在するため、金額は組み合わせ方によって大きく異なります。
なお、初期設備投資額はあくまで参考金額です